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早坂一希君が平成25年度「日本学生支援機構優秀学生顕彰事業・学術部門大賞」を受賞しました
【受賞の言葉】 この度、独立行政法人日本学生支援機構より優秀学生顕彰事業の学術部門大賞をいただくことができました。自分がこのような栄誉ある賞をいただくことができるとは思っていませんでしたので大変驚いていますが、それと同時に大変光栄に思います。これもひとえにご指導ご支援を賜りました教室の先生方やスタッフの皆様のおかげです。改めまして心より感謝申し上げます。
基礎修練時より教室の保有する大規模コホートデータを使わせていただき、口腔ケアと死亡との関連についての研究を行ってきました。このテーマを選んだ理由は、口の健康と全身の健康は関連があると耳にしたことがきっかけでした。近年の研究によって、残存歯数が少ない人は死亡リスクが高いことが明らかにされています。そこで、歯の少ない人でも歯磨きや歯科通院、入れ歯などの口腔ケアを行うことで死亡リスクを下げることができないかと考え、この仮説を検討させていただきました。研究の結果、口腔ケアを行っている人はそうでない人と比較して死亡リスクが低いことを明らかにすることができました。
この結果を在学中に論文と学会で発表するという大変貴重な経験をさせていただき、ご指導いただきました先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。研究結果を論文にまとめる作業は想像していたよりもはるかに大変でしたが、自分で書いたつたない英文が先生方のご指導によって洗練されていく過程は感動すら覚えました。また、学会発表の準備の際もスライドを細部まで確認していただき何度もリハーサルをしていただいたので、本番では納得のいく発表をすることができました。基礎修練の時は本教室の保有するコホートデータの質の高さとそれを支えるデータ収集の大変さを理解していませんでしたが、研究を継続したことによって疫学研究の世界を少しでも知ることができたことは大きな財産となりました。
2月に行われる医師国家試験に無事合格することができれば来春より初期臨床研修に従事することになりますが、本教室で学んだ知識を臨床の現場でも生かし、研修医として尽力していきたいと考えています。
