東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学専攻 公衆衛生学分野

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2018年度(平成30年度)公衆衛生学教室同窓会総会

会長挨拶

 皆さん、こんばんは。例年どおり教室の1年について、お話をしたいと思います。
 ただ今、久道先生からもお話ございましたが、先生が故郷である涌谷町の名誉町民になられましたこと、誠におめでとうございます。
 それから本日ご講演いただく眞鍋 馨先生が厚生労働省老人保健課長に就任されました。おめでとうございます。先生とは長い間おつき合いさせてもらっていますし、学生対象の医系技官説明会でも毎年来ていただいて、大変お世話になっております。改めて御礼を申し上げたいと思います。老人保健課長というのは非常にランクの高い課長でありまして、私の知っている限りでも、三浦公嗣さんとか、宇都宮啓さんとか、老人保健課長を経験された方がその後で局長に就任されることが多いようで、先生もぜひ頑張っていただきたいと思います。本日、ご講演を聞かせていただけること、非常に楽しみにしております。

 それから賞の話ですが、今年の2月に私が第5回遠山椿吉記念健康予防医療賞をいただきました。助教の張さんが七星賞を受賞しましたが、これは医学系研究科の百周年記念事業として始まったもので、男女共同参画を推進する立場から女性の若手研究者に授与されます。
 修士課程の阿部咲歩さんが栄養食糧学会の学生優秀発表賞を受賞しました。学会発表デビューでいきなり受賞という快挙です。それから助教の菅原さんと修士課程の小瀧さんが公衆衛生学会の優秀口演賞を受賞しました。優秀口演賞というのは、一般口演に選ばれた約300題から選ばれるもので、最優秀と優秀を合わせて8演題だけなんですね。300分の8ですから、3%弱という確率なのですが、我が社は一般口演に3人出して2人が受賞、つまり67%の確率ということで、我々の研究発表レベルの高さを象徴する話だと、非常にうれしく思っております。
 恒例の論文業績ですが、一番インパクトファクター高かったのは、若松さんが修士課程時代に書いた論文です。International Journal of Cancer に掲載されまして、インパクトファクターは7.3でした。体重変化とがんリスクとの関係という、非常にいい研究になりました。きょうは、横浜からわざわざ来てくれました。賞を贈呈しますが、旅費には見合わないもので恐縮ですが、一緒にお祝いしたいと思います。
 それから今回初めて私の独断なのですけれども、ベスト共著者賞というものを進呈したいと思います。共著者でもインパクトファクターが20とか30とか、かなり高いレベルの雑誌に掲載された論文で、その作成にアクティブに関わった人をちゃんとお祝いしようかなと思っています。今回はパーソナリティーと自殺リスクとの関連に関するメタアナリシス論文です。丹治君が以前に同様の論文を発表していたので、共同研究をUCL、University College London のグループから申し込まれて、丹治君も頑張ってそれに応えてくれました。その論文はWorld Journal of Psychiatryという雑誌に載ったのですが、そのインパクトファクターは30点です。共著者を見てもらいますと、Kivimaki先生はWhitehall ⅡStudy のPIです。筆頭のDavid Battyは私と同じぐらいかちょっと若いかぐらいの年齢ですけれども、いまUCLのかなりトップの方で頑張っている人です。そういった方々と一緒にメールでいろいろチャットしたのも非常に有意義な経験でしたし、彼らもインパクトファクター30というのを素直に喜んでいるところが面白かったのですけれども、そういうことで丹治君にも後で賞を上げたいと思います。
 人事としては、張さんが4月から助教になりました。伊藤さん、松元さん、松山さんが博士に入学、山崎君と劉さんが修士に入学ということで、後でそれぞれからご挨拶をいただきたいと思います。もう一つ、来月2月から遠又君がスウェーデンのカロリンスカ研究所に1年間留学、これは東北大学の若手リーダーシップ養成プログラムという大変恵まれた制度での留学が決まりました。

 最後になりますけれども、「なかやま歩け歩けプロジェクト」が今進んでいます。中山地区に住んでいる方々に経済的インセンティブを与えると歩数が実際に増えるかどうかを検証するためのランダム化比較試験ですが、おかげさまで順調に進んでいまして、間もなく終了するというところです。教室員が全員総出でやっているのですが、先ほどの久道先生のお話にもありましたけれども、いろんなデータやプロジェクトを蓄積していくという作業に、一人一人の教室員が関わって、そしてそれを後輩に託していく、あるいは先輩から引き継いでいくということ、それが我々の教室の伝統だというお話を先ほど久道先生からいただきましたけれども、まさにそのようなものになると思っています。教室員の皆さんも、金曜日や日曜日を使って中山地区で仕事をしてもらっていますので大変かもしれませんけれども、現場を知る、そしてまたそういったデータを残していくということで、これからも頑張っていただきたいと思います。

 甚だ簡単でありますけれども、この1年間振り返ってのお話をいたしました。どうも有難うございました。

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