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教室の研究プロジェクト
当教室では、地域住民を対象とする複数の前向きコホート研究を行い、多様な研究成果を上げています。
1.宮城県コホート研究
1990年6〜8月に宮城県内14町村に居住する40歳から64歳までの者全員(51,921人)を対象として、生活習慣に関する質問票調査を実施し、そのうち47,605人(91.7%)から有効回答を得ました。その後、死亡・がん罹患の状況を追跡しています。これにより、生活習慣と発がんとの関連に関する疫学研究を行っています。(宮城県、宮城県対がん協会などとの共同研究)
「宮城県コホート研究」参加者の皆様へ」 発表論文一覧
2.大崎国保コホート研究
1994年9〜12月に宮城県大崎保健所管内1市13町に居住する40歳から79歳までの国民健康保険加入者全員(54,996人)を対象として、生活習慣に関する質問票調査を実施し、そのうち52,029人(94.6%)から有効回答を得ました。その後、死亡・がん罹患の状況に加えて、医療費を追跡しています。これにより従来の疫学研究(危険因子の同定)に加えて、生活習慣と医療費との関連なども研究しています。(宮城県、宮城県国民健康保険団体連合会などとの共同研究)
「大崎国保コホート研究」参加者の皆様へ 発表論文一覧
3.鶴ヶ谷プロジェクト
2002年、2003年に仙台市宮城野区鶴ヶ谷地区で実施した70歳以上住民に対する総合機能評価(寝たきり予防健診)を中心としたプロジェクト。健診としては高齢者の機能について運動、うつ、認知機能、歯科、生活習慣、動脈硬化等様々な項目について調査を実施しました。2002年健診では対象住民2730名に受診勧奨を行い、1198名が参加、1179名(43.2%)より研究に関する同意を得ました。その後、死亡・入院・医療費等の状況について追跡を行っています。これにより健康長寿に関する要因についての研究を行っています。宮城野区保健福祉センター、東北大11分野、東北文化学園大の共同研究であり、有所見者に対する介入研究も同時に実施しています。なお、研究プロジェクト事務局は、2022年8月より[東北大学東北メディカル・メガバンク機構 予防医学・疫学部門 個別化予防・疫学分野]に変更となりました。
「鶴ヶ谷プロジェクト」参加者の皆様へ 発表論文一覧
参考:2022年7月までの記載事項
4.大崎市民コホート2006研究
2006年12月に宮城県大崎市に住居する40歳以上の方全員(77,235人)を対象として、生活習慣等に関する質問票調査を実施し、そのうち49,855人(64.5%)から有効回答を得ました。その後、死亡・死因・がん罹患の状況に加えて、介護保険に関する情報を追跡しています。これにより従来の疫学研究(危険因子の同定)に加えて、生活習慣と要介護状態との関連なども研究しています。「大崎市民コホート研究」参加者の皆様へ発表論文一覧
「新規要介護認定の原因疾患調査(転記作業)」を行います
「介護予防事業効果分析モデル事業(統計解析)」を行います
5.東日本大震災被災者調査
2011年6月から現在まで定期的に、東日本大震災被災で甚大な被害をうけた宮城県石巻市雄勝・牡鹿・網地島地区の住民、仙台市若林区のプレハブ仮設居住者、七ヶ浜町の住民(約8,000名)を対象として、健康状態や生活環境に関する質問票調査(被災者健康調査)を実施しています。また、死亡・医療費・介護保険認定・健診等の状況について追跡しています。これにより、震災後の生活環境、生活習慣の変化が健康状態に及ぼす影響について研究しています。詳細は、地域保健支援センターHPをご覧下さい。
旧地域保健支援センターHP発表論文一覧
6.東北メディカル・メガバンク計画のコホート研究
2013年度より東北メディカル・メガバンク計画のコホート調査が開始されています。東北メディカル・メガバンク計画は、東日本大震災の被災地における医療の再生と医療機関の復興、被災地を中心とした大規模ゲノムコホート研究による地域医療の復興、さらには個別化ヘルスケア等の次世代医療体制の構築を主たる目的としています。ベースラインのコホート調査は2013年度から2015年度にかけて行われました。ベースライン調査にご参加いただいた方々を対象に2017年度から2020年年度にかけて詳細二次調査を、2021年度から2025年度にかけて詳細三次調査を行っています。現在、詳細な調査に参加いただいた方を含めて、地域住民コホート調査は8万人、三世代コホート調査は7万人規模の追跡調査を継続しています。ゲノムやメタボローム等のオミックスデータに加え、多くの方に繰り返し調査にご参加いただくことで、詳細な追跡情報を有する貴重なコホートとなりました。本コホート調査データを用いることで、長期にわたる震災の影響の解明にとどまらず、多彩なゲノム・オミックスデータの解析結果に基づいた個別化ヘルスケアの構築が期待されます。教授も含め教室員の多くが東北メディカル・メガバンク計画に参画しています。教授が企画から担当している地域住民コホート調査のデータを中心に分析を進めることができます。
東北メディカル・メガバンク機構
7.JASTIS/JACSIS研究
JACSIS/JASTIS研究は、日本全国の18–79歳の男女約3万人を対象とした、インターネット縦断調査プロジェクトです。2015年からJASTIS(Japan Society and new Tobacco Internet Survey)、2020年からJACSIS(Japan COVID-19 and Society Internet Survey)はデータの収集を開始し、それ以降、毎年調査を実施しています(2015-2020年のJASTISは約1万人規模です)。JACSIS/JASTIS研究プロジェクトでは、新型タバコ問題や新型コロナ問題にも注目しながら、健康、環境、経済状況など、社会生活全般に関わる多様な内容について、各回およそ500項目に及ぶ詳細な情報を収集してきました。多岐にわたる領域を継続的に把握することで、個人の健康行動や生活状況が、社会環境や政策等の変化とどのように関連しているのかを長期的に検討することが可能となっており、得られた知見は根拠に基づく公衆衛生政策や社会施策の立案等に活用されています。JACSIS/JASTIS研究データは、現代日本社会における健康と社会の関係を総合的に理解する貴重な研究基盤の一つとなっています。
JACSIS study
JASTIS study
